一年が経つのは早いもので、
気が付けば67期もラストの卒業公演だ。
陸上自衛隊高等工科学校ドリル部は基本的に駐屯地の記念行事で展示を行うのだが、
過去の卒業公演を振り返ってみると、
横須賀市のホールで行われた音楽フェスに、観閲式と、
駐屯地の記念行事でない事も多々あるようだ。
そして今回卒業公演が行われる場所、それはかなり意外で、
神奈川県立保健福祉大学の学園祭「うみかぜ祭」だ。
こういうイベントがどうやって決まるのかは分からないが、
自衛隊からお願いするとも思えないので、
大学側からオファーがあったと考えるのが自然だろう。
そうなると、ドリル部も随分とメジャーになってきたなと思うのである。
今回ファンシードリルが行われるのは大学内にある講堂で、
屋内という事もありビデオに逃げるという手もあったのだが、
今まで幾度となく屋内のドリル展示撮影で鍛えられたのもあり、
何の迷いも無く静止画撮影の準備を始めた。
(上手く撮れるかどうかは別問題ですが)
神奈川県立保健福祉大学の学生さんはファンシードリルに興味あるのだろうか?
講堂は結構大きくて、ここがちゃんと埋まるのか?
自分は撮影をしながら拍手で場を盛り上げるのだが、
学生さんも一緒に盛り上がってくれるのだろうか?
ってかもうちょっと照明あげてくれない?
等と思いながら、開演を待ちます。
(因みに、会場の照明も大学の学生さん達が行っていて、
試行錯誤しながら最適な照明をセッティングしてくれました。感謝です)
開場になると、どんどん席が埋まっていく。
やはり横須賀という場所柄もあり、認知度はかなり高いようだ。
自衛隊の記念行事とは明らかに客層が違うが、
一般の方にもファンシードリルは十分魅力的であるということであろう。
残るはドリル部がどのような展示を見せてくれるかだ。
ドリルメジャーを先頭に、ドラム隊、ライフル隊が入って来ると、とうとう最後のファンシードリルが始まる。
ドリル展示は掴みとばかりに銃交換から始まる。
スリリングでありながら統制美に溢れた銃交換がきっちりと決まると、
会場の盛り上がりも最高潮に達する。
ここから怒涛の難易度の高い技のラッシュが始まる。
まるでコロナ禍であまり出番が無かったことへの反動かの様に。
出し惜しみ無しのサービス精神に溢れた演目と、
強い連帯感が成せる息の合ったドリル展示。
10分程の展示ではあったが、本当に一瞬で終わってしまったように感じた。
本当の事を言うと、もう数回このメンバーでの展示を見たかった。
そんな名残惜しさを感じさせる67期最後のファンシードリルであった。
(ちょっとアンコールしてみようかな?なんて思ってしまいました)
67期の生徒さん、大変な高校生活であったと思いますが、本当にお疲れ様でした。
ライフルを回しながら隣へ投げ渡す
そしてまた元の生徒へ投げ渡す
2人同時にライフルを高く投げる圧巻のパフォーマンス
神奈川県立保健福祉大学 うみかぜ祭20th
令和5年11月5日(日)10:00~16:00
陸上自衛隊高等工科学校ドリル部 講堂 13:00~13:30