まだ陽が昇る前の神宮外苑は凍り付く寒さ。
家を出る前に開封した使い捨てカイロをポケットから出すが、温かくなる気配は全くない。
「緊急事態だから温かくなってくれ」
そう念じながらカイロをモミモミし円周道路を歩いていると、
程なくして寂しそうにそびえ立つ変な神宮球場が目に入ってきた。
この諦めにも似た違和感、それは取り壊された神宮第二球場跡地のせいだった。
第二球場に思い入れは無いと思っていたのにつのっていく喪失感。
もしかしたらこの寒さのせいなのかもしれない。
令和6年の警視庁年頭部隊出動訓練は能登半島地震の影響から規模を縮小して開催された。
例年、警視庁と同じ日に多くの府県で視閲式が行われるが、関東圏はほぼ中止となった為、
行き場を失った観客が年頭部隊出動訓練に集結し、らしからぬ混雑ぶりとなっていた。
警視庁創立150周年を迎える今年の式典は、被災地を想い1分間の黙とうが捧げられた。
特殊救助隊の参加は無かったものの、被災地で頑張る隊員の姿を思い浮かべた方も多かったのではないだろうか。
部隊査閲
分列行進
警視庁年頭部隊出動訓練
令和6年1月12日(金) 明治神宮外苑絵画館前及び円周道路