さて、いちょう並木は計画途中である事をご存知だろうか?
本来、いちょう並木は青山霊園を潰して六本木方面へ延びる予定で、
実際に用地の買収も行われていたのだが、
戦争によって計画は消えてしまったそうだ。
もし計画通りにいちょう並木が出来ていたら?
それこそ、来賓やスポーツ、
そして警察のパレードにはうってつけの場所になっていたに違いない。
ただ現在のいちょう並木がデフォルトとして脳にインプットされている為、
これよりも長くても短くてもしっくりこないというのが、
本当のところだろう。
美意識というのは育むもので、
その人の保守的な側面を表しているのかもしれない。
そんなどうでもいい事を考えながら、
例年とは少し違う警視庁機動隊観閲式へ向かった。
毎年5月に行われる警視庁機動隊観閲式は、
伊勢志摩サミット警備と重なった関係で延期となっていた。
開催が決まった6月16日は本格的な梅雨の時期、
前日から気になるのは天気であったが、
観閲式の時間だけ雨が降らないというミラクルが起こり、
無事開催となった。
何事においても「延期」と言うのは好ましくないと思われがちだが、
5月から6月に延期されるとちょっと面白い事が起こるのである。
制服が合服から盛夏になるのだ。
青い夏服で行われる観閲式は、
あまりお目にかかることの出来ないレアケースだ。
今回警視庁機動隊観閲式を見る事が出来た人は幸運である。